私は本を売ったことがない。
というか、自分で本に値段を付けたことがないのだ。
部屋の整理や引っ越しで、ブックオフに売ったことはあるけれども、オークション等で売ったことはないのだ。
いつかは古本屋を営みたいものだ、と、思っていたので、とりあえず話題のアマゾンマーケットプレイスに出品してみることにした。
しかし、だいたいの本が1円。
でも、1円だったら、送料と梱包材料費と手数料で足が出ちゃう。
大きな利益は望んでないけれど、赤字は困る。
ということで、「高すぎだろ!」と自分で突っ込まない程度で、なお且つ足が出ない価格を設定してみた。
自分で、これは価値がある!と思った本はちょっと高めに(なんか古本屋の人みたいだ)。
そうして待つこと数日。
売れるんだろうか。
ネット古本屋が1円で出品している中に、個人が3ケタの価格で売っている。
買わんだろう。
いや、自分だったら個人から買うか?
いや、どうだろう…。
そんなことを考えながら数日。
メール来たーーーーーーーーーー!!
売れた!
売れたよ!
本当に売れるんだ!
売れたのは「日暮旅人の探し物」
優しい本だ。
この子は、買ってくれた人にどんな感動を与えるのだろう。
この子は、書店から私の家に来て、そして旅立っていく。
そしてまた、私に与えたのとは違うかもしれない感動を与えるんだ。
すごいなぁ。
本は、旅をするんだ。
本は、旅をする。
それに気づいた瞬間、私は古本屋立ち上げを決意しました。
いつか、じゃなくて、すぐに。
いや、ほら、20代での失敗は許されるって言うじゃない(誰が言ったかは知らんが)